講師に長野県上田市にある「コゲラの里工房」徳武忠蔵さんを
お招きし、農民美術運動の歴史や意義についてお話しいただき、
こっぱ人形の制作体験会のご指導をしていただきました。
古いこっぱ人形の中には、直径2cmくらいの木の枝を使って
作られたのもあり、本などでは判らない驚きがありました。
大正から昭和初期にかけて広がった「民藝運動」は「物」を
評価したのに対して、「農民美術運動」は「人」が中心と
なった、当時の暮らしに根付いた運動であったという
お話が印象的でした。(写真はすべて拡大できます)
現代風な姿やスマホを覗き込むクマは
徳武さんの作品です。
台の部分に「自力更生」と書かれた農夫は、
どんな時代に生きていたのでしょうか?。
シラカバの枝で作られた、幼子を背負うお母さん。
500円硬貨の直径は 26.5mm、それより細い枝を
使って、どうやって彫ったのでしょうか?。
今風の人形たち。
講演に続いて、工作室に移動して
こっぱ人形の製作体験会。
基本的には、角材に正面と側面のスケッチを描いて、
鋸で切り込みを入れ、それを彫刻刀で少しずつ削り、
形にしていきます。(モデルは上田の子獅子だそう)
体験会で教材となった女の子の人形、高さ 5cmくらい。
材料はカツラ(写真)とシナの木の二種類。
初心者向けに、正面の雛形だけを材料に写しとり、
先ずは輪郭を平刀で切り落とします。
彫刻刀といえば、皆さん版画を彫ったりしたことは
あるでしょうが、立体となると勝手が違います。
徳武さんに聞いたり、見本を何度も見返しながら、
皆さん熱心に集中して彫り続けていました。
何とか形に。
因みに徳武さんは、ほとんど幅 20mmの
平刀だけを使って彫るんだそうです。
一番要となるのは顔。
首の部分を彫らなくても「人」に見えるように、
僅かな角度で額から鼻の辺り、そして口元を
彫り分けることによって「顔」を表現する。
『できるだけ少ない平面でとらえる』ということ、
それには「人」の身体のこと、「彫刻」の基本的
なことを知っていないとできないことですね。
色づけまではできなかったのですが、だいたい彫り
終えて体験会は終了、この皆さんの笑顔!。
続きはご自宅で、また翌週 12月13日(土)の
「みどりの工作室」で仕上げてください。
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